2009年07月05日

あなたの人生を至福にする百の詩集(3)

<あなたの人生を至福にする百の詩集(3)>

祈り   山尾三省詩集  野草社  2000円+税

<  橙だい色の のうぜんかずらの花のトンネルの下を 朝 子供達が学校に出かける
   
    2年生の閑ちゃん 行ってらっしゃーい   行ってきまあーす  4年生のすみれちゃん

    行ってらっしゃーい  行ってきまあーす   

    一人ずつ声を掛け 一人ずつ声を返してくれるうれしさ 有難さ

    6年生の海彦 行ってらっしゃーい  行ってきまあーす

    そんな風に ぼくもこの世を去る時

    行ってきまあーす と 元気に声を出し

    いってらっしゃーい と 見送られたいものだ

    橙だい色の のうぜんかずらの花の トンネルの下を >

                       < 行ってらっしゃーい >

スカートではない、詩は短い程すばらしい。詩は短い程難しい。詩は短い程ひかり輝く。
詩は短い程涙を誘う。詩は短い程、大きな歓喜を引き起こす。東京より屋久島へ移住し
、近き死を予感する詩人の覚悟。その通り、人間は元気に死のうぜ!
<----- 人間とは何か 私とは何か と言う 世間にあっては難しい問いを 正面に立て
生涯をかけて どこまでも追っていくのが お寺と言う場の仕事であり 詩というものの
仕事です> (永劫の断片としての私)
  


Posted by nakao at 16:48Comments(0)芸術

2009年07月05日

世界の詩賞

<世界の詩賞>  主催 EARTHPOEMPROJECT

<EARTHPOEMPROJECT>の主催する世界の詩賞をここに記すこととします。現在
で12ですが順次さらに、増やす予定です。

POEMNETWORK賞  岡崎葉  詩誌<Moderato>は、和歌山市を拠点にしながら
                決して小さきに固まらず、既刊27号、毎回1千に近い出版は、
                日本の詩のネットワークとなっている。見習うべきは、分け隔て
                なき交流。様々の詩人の良さを見出し、テーマを掘り下げようと
                している。愛の力を感じさせる。
POEMREADING賞  月に一度、第3日曜日に実施される<詩を朗読する詩人の会”風”
               >は、この5月で第377回をむかえる。詩集出版された詩人をゲス
               トに詩朗読や批評を交え、飛び入りОKのザックバランのシステム
               は、派閥を越え人気を博している。特筆すべきは、アンソロジーの
               出版、大イベントの実施、普遍的な批評による高い芸術性の保持
               であろう。言わば、新しい文学の道を作っている。(世話人)水口
               洋治、左子真由美、佐古祐二、堀諭、野島洋光、モリグチタカミ、
               蔭山辰子、-代表 中尾彰秀。
EARTHPOEM賞  中尾彰秀 ジャンルを越えた創造的活動。詩誌出版(森羅通信、EAR
             THPOEM),詩集出版(何事もなかったかのように やあ 呼吸のソム
             リエ うちゅういち えくしいね ダイダラボッチ散歩クラブ レディナダ
             EARTHPOEMおれんじゆう 龍の風 竜の落し子)19冊。泥沼の詩界
             にヒーリングを持ち込みリアルに結実させた。ピアノ奏アルバムは、 A
             NGELGARDEN 精霊のDANCE 静かに水が えくしいね 南方熊
             楠へのオマージュ。ヒーリングピアノインプロヴィゼィションを確たる世界
             の物とした。500以上の曲を持つ。詩とのセッションを好む。

この3つが、2007年の授賞。あと9件は後記する。   
  


Posted by nakao at 12:48Comments(0)イベント情報

2009年07月05日

詩 <ブランコ>

 <<< ブランコ >>>    詩 中尾彰秀  詩人、ピアニスト

   
  黄 青 赤
  人の乗らぬブランコ
  豊かに静止している
 
  早朝かなりの雨が降り
  つい今しがた
  震度2の地震があった
  足元のへこみは美しい湖
  地球の向こうへ至る術
  向こうとこちら自由に行き来する長い髪の少女の為
  格別しなやかに吹く風よ
  ブランコに乗る風は
  風の中の風だ

  黄 青 赤
  ブラリブラブラ
  ブランコよ
  
  百 千 万の子供を抱いて
  湖を縦に震わせ
  ゆっくり踊る
  天を受け地に至る
  地を受け天に至る
  大人の分際でちょっと乗ってみたら
  森羅万象一つ一つの輪郭なくなって
  糊のごとき和合の風が吹く
  あ もうこんなにも賑やかに
  大きく弧を描いて

  


Posted by nakao at 11:08Comments(0)芸術