2012年10月08日

尾崎まこと新詩集

<尾崎まこと新詩集> 記 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 みんなの人生を至福にする百の詩集(81)

 「断崖、あるいは岬、そして地層} 尾崎まこと詩集 竹林館 2012年 A5版 64頁 23篇

       生きるという行為が
       独自の詩語となり
       思いも寄らぬ切り口で
       ひらめきを与える
       ひらめきが
       思いも寄らぬ切り口となる

       人類・万類・地球を救うのは
       かくなる方舟意識
       方舟に乗ったものだけが
       救われるのでなく
       地球を方舟として
       一つ一つの直観は
       抒情性を持ちながら
       存在の源への
       一体化願望に
       集約される

       「方舟」

<海の中に母がいて 母の中に海がある ・・・・・・詩人のいうとおり
 人は海から来た しかし、誰ひとり 生きて海に還ったものはいない

 今は海 時の雨が 夜の星のように降っている

 やまない雨音は わたしに歌う 孤独は だれも愛さないことではない
 孤独は ひとりを深く愛してしまったこと

 わたしは 鳥や獣や草花と一緒に 太古の記憶をたどり あなたの面影を
 なぞっている

 今は海 時の雨が 夜の星のように降っている

 地球は方舟 わたしは愛してしまった>  


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2012年10月08日

辻と迷い

<辻と迷い> 記 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 えーと
 どっちに行こうかな
 辻で迷うのは
 米  四方に印があるから

 十字だけなら
 ただの辻
 路傍の石佛も
 周りの風景に同化して
 信心しやすい

 一体誰が処刑されたのか
 生首が道にあって
 道の字となり
 米(おにぎり)が道に三つあって
 また迷う

 つい最近
 夢で見た
 空腹の旅かな  


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2012年10月08日

確定無罪

<確定無罪> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 当方が飛行機会社や皇室や国会に
 変なメールを送ったと
 警察に思われても
 確定無罪である
 なぜならば
 メールの打ち方を
 知らない
 知りたくもない
 知る必要もない
 から
 急ぎの連絡は
 電話かファックスを使いましょう
 メールなどという
 パソコンだけの連絡先の
 人も機関も
 信用出来ないから

 当方のブログは
 著作を発表するのと同じ要領で
 文字のみを使用
 それですべてを表現している詩誌だ
 現代詩・音楽を主に扱う
 このシンプルにおいて
 パソコン革命であろうか

 図書館のパソコンは
 100年前の心であるらしく
 全てのikoraブログを未だに
 ボイコットしているから
 中古の安物でオーケイ
 myパソコンを持ちましょうね

 なお誤認逮捕は
 逮捕する側の
 人格・人間性が問われる
 恥である  


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2012年10月07日

詩人山田博を偲ぶ会

<詩人山田博を偲ぶ会> 記 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 何故それほどまでに
 故山田博氏は
 詩を書き続けた
 小さなノートに小さな字で
 戦時の出来事を
 戦地で書き連ね
 それを基にしての詩

 上からの誤った命令で
 何億もの人々を死に追いやった
 それが当たり前だと
 思い込まされた日本人
 上からの命令?
 上とは何だ?
 これが見えぬかという具合に
 上にからきし弱い日本人よ
 国 天皇 県 市 学校
 当時のこれらは
 およそ許されるものではない

 亡くなった人々への
 弔いだけでなく
 告発なのだ詩とは!!
 2012年10月3日
 詩誌「PAM」主催の
 城久道氏の呼びかけで
 海南市はレストラン「ヴァンサンカン」にて
 「詩人山田博を偲ぶ会」が実施された

 ここに山田氏の10年前の
 和歌山文芸まつり受賞作を紹介しよう

       「歳月」

<八十年の歳月を振返ると 何よりも青年時代のことが心を揺すぶる たくさんの生命が
 失われた時代だったからだ

 戦争中働く若者は青年学校が義務付けられ 暗い夜間の小学校へ集まった 校庭では
 退役軍人による軍事教練が厳しく 校舎では専ら皇国精神を叩き込まれた 路地向いの
 長男は生徒長で私はその副だった やがて彼は現役入隊し陸軍上等兵となり まもなく
 支那大陸で戦死した

 青年団の先輩達は次々と応召し戦地へ往った 程無く英霊の無言の凱旋が続くことにな
 る 召集のため教員も不足し 熊野出身の先生の選挙によって私は 那智勝浦町色川第
 二国民学校教員となった しかし教員生活僅か一年半で召集令状がきた 急遽故郷を離
 れ鬼の金岡陸軍重隊へ入隊 殴られ張り倒されすさまじい基礎訓練を三か月 そして九州
 太刀洗陸軍飛行隊へと転属した 航空機へのガソリン補給やプロペラの始動車 貨物の輸
 送トラックなどの自動車班である だがガソリンの一滴は血の一滴と言われ 物資欠乏で飛
 行訓練もままならず 部隊そのものが海外の油田地帯を目指した

 輸送船に乗せられ貨物同様の扱いで南方へと 台湾海峡では深夜敵潜水艦の襲撃をうけ
 僚船二隻がまともに魚雷を喰らい 忽ち真っ赤な火炎をあげたとみるまに 暗黒の闇に呑ま
 れ哀れ五千名の若者が沈んだ 何とか逃れて到着した任地はマレー半島 東海岸に位置
 するクワンタン飛行場だった

 戦局は悪化し英爆撃機空襲で飛行機は大破 沖縄激戦に当たり残存機で特攻隊が編成さ
 れて 若者は潔く飛び立ったが遂に還らなかった 部隊では編成追加資材受領のため 本部
 へとトラックで向ったが状況悪く 帰路待ち伏せたゲリラの襲撃をうけ 不幸戦死の自動車兵は
 故郷以来の戦友だった

 不穏な状勢の中で慌ただしい部隊葬の後 火葬は自動車班に一任された 遺体へはゴム樹
 林を伐り出し山とかぶせ 航空ガソリン一ドラムぶっかけて火を放った 火焔は天に沖し夜半ま
 で火勢は燃え盛った やがて夜も更け焼ける遺体が見えてくる 白骨も灼熱の火奥となり 最
 後まで残っていた頭蓋骨の眼殻から 凄まじく噴き出した紫の炎 それは正しく彼の魂だったに
 違いない

 戦いは敗れて捕虜となり 英軍の監視下の強制労働二ヵ年 過酷な労役と栄養失調で倒れた
 者も多かった 潔く帰還出来た私はすぐ亡き戦友宅を訪ね 仏壇の白布遺骨箱と対面して合掌
 したが伍泥たる思いがこみあげ言葉もなかった

 戦後無事帰国した馴染みの青年団員は 僅か五名に過ぎない 一人は県庁へと就職し 縁あっ
 て海南の 「みなと公園」 工事を監督 ふるさとに貢献したが親友の彼も既に他界し  「みなと
 公園」も消え失せ消防署となった 公園にあった蒸気機関車も 室山公園へ移ってから久しい

 ・・・・・・・・・八十年の生涯はやはり歳月の深さ しみじみとした味わいである。>  


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2012年10月07日

まさかあなたは

<まさかあなたは> 詩 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 ま------------まんだらでもないせかい
        ごうよくもたなければ

 さ------------さいきんよはみだれているが
        かくとしたみずからをもて

 か------------かいさんどうのこうののせいじやさん
        もうちとみなもとからべんきょうせいや

 あ------------あきらめずにせかいのほんしつをあきらかにして
        いまとえいえんをひとつにしていきること

 な------------なになになにぎもんはしんぽにひつようですが
        うちゅういったいうちなるこたえがみなもとよ

 た------------たたたたんたんたんたたた
        りずむはせんざいいしきからのぷれぜんと

 は------------はははははははるかなる
        いまここむげんのしずけさ  


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2012年10月07日

<蛾> 記 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 とある地平線かすめ
 地球の過去と未来交錯する
 机の横
 主にペンの音を
 雷と思わなかったか
 私の想念を
 桃源郷と信じたか
 ともかく
 海峡を渡るがごとく
 優雅に飛んで
 一匹の蛾は
 いつ何時も
 自らを失わない

 我のある虫だから

 レディガガは
 15キロ体重を増やし
 オランダのライブで
 網目タイツに合法にも
 大麻を吸ったと
 週刊誌に  


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2012年10月05日

佐藤勝太新詩集

<佐藤勝太新詩集> 記 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 みんなの人生を至福にする百の詩集(80)

 「峠の晩霞」  佐藤勝太詩集 竹林館 2012年 2000円+税 188頁 77篇

       語らずして語る詩。あっぱれにも自意識の沼にはまった
       内なる闇をしつこく語らない。既に超えた活力ある生き方
       を記す。読者にやたら媚びる美しい詩らしさより、生き方
       こそが詩なのだ。そこに漂う深い哀愁と宇宙の真実たる
       仏の微笑たたえ。

           「まいにちが新しい」

<毎日出合す 一挙一動はいつも新しい 同じことをしても 昨日と今日とは違う
 二度と同じことは出来ない 

 だから人生は まいにちが新しいのだ>

           「郷愁の山鳴り」

<胸の中に時折 泌みるように ふるさとの山が浮かんでくる 故郷を棄てて六十年余
 とっくに忘れていたはずの 叢林の木の葉が 誘うように戦ぐのだ

 開け実を採りに 登った木々の蔦が絡まり ターザンごっこをした 脚の傷跡が疼くのだ

 少年たちの呼び声が いまも聴こえるように 郷愁を誘って 山が鳴っている>  


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2012年10月05日

田中昌雄新詩集

<田中昌雄新詩集> 記 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 みんなの人生を至福にする百の詩集(79)

 「ユウ」  田中昌雄詩集  編集工房ノア 2012年 2000円+税 A5版 95頁 20篇

      一つ一つの現象に、陰と陽のエネルギーが同時に
      やってきて魂は等しく受け取ってしまう詩人。結果、
      混乱した心が悲しみばかりを掴む。これも純粋さの
      一つのあり方かもしれない。しかし時に、心は飛躍
      して魂の哀しみに共鳴ることもある。

      迷わず迷っていてもいつも実在はリアルだからだ。
      人あるいは存在は、ここにありながら遥かなここを
      位置する一つの宇宙の答えだから。いかにむごた
      らしくとも美しいものとして、体験はやってくるのだ。
      その時聞こえるわらべ唄。天降るインプロヴィゼイシ
      ヨンは死人も奏じる。

           「散会のあとの風景」

<もう終わった、みたいよ と、きみは云って つぼみをつけない 花、みたいに
 笑った

 ぼくは、 位置を解かれて 点景のひとつひとつに還った みんなを視ていた

 きみはぼくをすわらせて ひとり、即興の わらべ唄をうたった

 まるで僕たちの、 ついばまれた愛の 風葬のレクイエムであるかのように>  


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2012年10月05日

<鮎> 詩 中尾彰秀                 詩人・ピアニスト・ヒーラー

 吉野川に設置された
 簗(やな)に乗って
 子供たちは大はしゃぎ
 中腰になってややへっぴり腰
 鮎を掴もうとしている
 果たして養殖か天然か
 某新聞の大写真

 私は唖然とする
 ずーと遠方で
 鮎は私たちの分身ですよと
 燦然と輝く山々に

 破壊者であってはならない
 共存でもない
 ましてや復興など
 欧米のヒューマニズム(人間至上主義)は
 とうに魂に響かない
 二ーチェの神は死んだの真意
 生かされつつも
 大自然は神に等しく
 我々の中にあるから
   


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2012年10月04日

奇跡の曲(2)

<奇跡の曲(2)> 記 中尾彰秀            詩人・ピアニスト・ヒーラー

 不思議な乗りに支えられ
 どんどん回転していくのは
 人生の走馬灯か
 足元のアスファルトよりも
 粘つく回廊か
 真昼の星に射抜かれ
 月の雫の風呂に入りながら
 今ここを桃色の方舟にする

 私は改めて理解する
 色即是空 空即是色
 森羅万象は究極
 私の分身であると

 2009年5月24日
 和歌山市本町「ラグタイム」
 ピアノヤマハグランドG
 ソロ 4分20秒
 曲名 「月の雫をワイングラスで飲めば」

 譜面化して
 ピアノの達人が奏じ
 メジャーデビューすると
 世界的ヒット間違いなし!!
 それを私に無断でしたら
 イケマセンよ
 ちゃんと有益平和交渉しましょうね!!

 収録アルバム 「Shall we danse in the moon」
           中尾彰秀第11ピアノCD 70分 13曲
 購入法 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604
              定価1000円+送料なし  


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2012年10月04日

透明人間

<透明人間> 詩 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 床板に森のざわめきが木霊し
 ざわめきがこだます
 こだまがざわめく
 この二十数年というもの
 毎日が命のお祝いとして
 ここにこの繰り返しが
 刻まれて来た
 すずやかに風は通り
 廊下の流れは意外と早く
 もう秋のものとなっている

 呪文唱え
 私は壁に張り付き
 静止する
 妻は気付かぬ振りして
 通過する
 間抜けと囁く森の妖精
 ハリーポッター流透明人間は
 失敗した  


Posted by nakao at 21:08Comments(0)芸術

2012年10月02日

時のゆらぎ

<時のゆらぎ> 記 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 誰にでも隙はある
 無防備に
 自らの隠れた資質を晒す隙は
 何ともはや
 時間にもあるのだ
 窓から多種多様な天才の雲を
 見ながら
 一瞬振り向いて
 柱時計を見ると
 秒針が一つ戻るような事が
 度々ある
 あるいは
 電池が切れたように
 しばらく止まって見えることが

 そもそも
 時の流れは絶えずして
 なんてことは嘘
 常に揺らいで
 揺らぎつつ進んで行く
 それが時間

 揺らぎの中で
 一瞬の間合いは
 大自然の奥にある
 無限の静けさに合体して
 いくらでも出現する不可思議

 鏡を見れば誰しもが
 眠れる森の絶世の美女になったり
 実は私が
 詩の言葉や即興ピアノ旋律に
 ひらめくのは
 その法則の利用
   


Posted by nakao at 16:34Comments(0)芸術

2012年10月02日

脱原発矛盾

<脱原発矛盾> 記  中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 脱原発の行程で露見する
 様々な矛盾
 克服せざるお得ぬ不可能性
 神は人間に克服できぬテーマを
 お与えにならないが
 そもそも
 原発自体が
 神に背いた万類破滅兵器を
 平和利用の大義名分で
 流用したものだから

 もう作らぬ
 作らせぬ
 早くかたずけることが大切

 代替エネルギーは
 これから付いてくる

 飼い主が堂々と前を歩けば
 寄り道したくとも
 ちゃんと付いて来る
 愛犬のごとく  


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2012年10月01日

奇跡の曲(1)

<奇跡の曲(1)> 記 中尾彰秀              詩人・ピアニスト・ヒーラー

 中尾彰秀波動ピアノインプロヴィゼイションCD
 「Shall we dance in the moon」に収められた1曲
 「Shall we dance in the moon」のジャケットのこうの書き

      さあ みんなで 歌おうよ 踊ろうよ
      そして 頃合いを みはからって 瞑想を
      何があろうとなかろうと 自分自身に
      満足するのです ありとあらゆるものに
      深く感謝しながら 全っとき宇宙に合掌

 shall we dance in the moon と歌っている様に
 聞こえるダンスフルな6分のピアノソロ。
 決して、意図的でない。そう聞こえると大分後で気付
 いたのだ。その時点で、アルバム名が決定。
 言葉と音楽の切っても切れない関係を実感。
 そもそも深い所でありとあらゆるものは結び付いているから
 天降りの即興演奏は何が出てくるか分からない。
 それがだいご味だ。
 そして、波動音域が聴く者を癒しの世界に誘う。
 もちろん、ここにあるのは美しいだけの音楽ではなく
 潜在意識の奥に引き込まれ揺らぎたゆたう流れと
 一体となる波動演奏。それが独自のリズムメロディ
 になっている愛に溢れた不可思議世界。

 中尾彰秀第11ピアノアルバム 「Shallwe dance in the moon」
 森羅通信の会出版 70分 13曲 ソロ 定価1000円
 (購入法) 郵便振替 森羅通信の会 00940-4-29604 
                 定価+送料無  


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