2011年10月11日

眩暈

<眩暈>  詩 中尾彰秀             詩人・ピアニスト・ヒーラー

 ふかいふかいふかい底部がある
 あさいあさいあさい表面がある

 何も深い井戸を掘って
 面に見せつけなくとも
 深みは完璧に深く
 面は完璧に浅く
 完璧の内にある無限の静けさ
 今夏も百万の一億の数兆の
 蝉はひたすら鳴き
 静けさを際立たせる
 耳をつんざく蝉の鳴き声に
 クリアな静けさを感じる
 この秘技は
 芭蕉の蛙に発しまして
 ピアノインプロヴィゼイションに応用

 絶対矛盾の同一は
 梵我一如に似ている

 古代海底が隆起し
 山となったここは
 混沌として
 一対のお互いを
 含み呑み込む渦が
 真新しくいきり立っている

 眩暈噛み締めながら
 山の団地の中で
 ついに重力超えた私を
 私は眺める  


Posted by nakao at 17:57Comments(0)芸術

2011年10月11日

セッションの本質

<セッションの本質> 詩 中尾彰秀               詩人・ピアニスト・ヒーラー

 どんな詩であろうとも

 胸に秘めた哀しみが浮き立ち
 意気揚々と大空の彼方へ
 もう何千回も繰り返された
 懐かしさ込めて
 足元の赤いマントルへ
 待ってましたとばかり魂の奥の
 遥かな静けさへ
 瞬時ひらめいて至る至るのです

 ほとんど忘我状態で
 私は見知らぬ聖地へ
 五体捧げるがごとく
 鍵盤の上で踊る

 物的次元の分裂自意識の詩
 美しい抒情憧れの詩
 内なる宇宙神がかりの詩

 唯物詩にはシュールを注入
 抒情には宇宙一体エネルギーを加味
 くぐもる世界には構造性と
 大黒さんの風呂敷の光を

 そしてセッションは
 七色の虹全身にまとい
 新しい地球を造る
   


Posted by nakao at 17:34Comments(0)芸術